来年2019年1月に狩猟免許の試験を受けることにした話。

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最終更新日 2018.8.7

まだ移住も果たしてないので住宅街に住んでますが、今現在も南畑にある我が家の畑でも被害があるし、先を見越してわな猟の免許を取得することにしました。

今回はいつものごとく、自分の中での整理も兼ねて、ぼくが狩猟免許を取ろうと思った理由や経緯などを書きたいと思います。

目次
きっかけは友人の子供の頃の話
漫画の影響で狩猟への憧れが生まれる
山が生きていることを教えてくれた
手に職を持つなら狩猟は最強の術
那珂川町でも鳥獣による農作物の被害は深刻
狩猟免許の取得に補助金が出る
害獣を捕獲すると補助金が出る




きっかけは友人の子供の頃の話

ぼくは狩猟に興味がありました。

正確には狩猟でなくてもいいのだけど、動物の命と向き合うということが自分にとって必要だと感じています。

はっきりとそう思ったのは今から7~8年前に聞いた友人の話がきっかけでした。

なんでそんな話になったのかは憶えていませんが、食育という言葉をちょうどよく耳にするようになった頃で、友人の実家では鶏を飼っていて、子供の頃から目の前でおばあちゃんが鶏を絞めるのを日常的に見ていたから、命をいただくことがどういうことかわかっていると言ったのです。

そのとき、スーパーで捌かれた肉を買ったことしかないぼくに不足していて、けれども絶対に必要なことだなって直感的に思ったんです。

「大切なことをすっ飛ばしている」って。

だから、その今まですっ飛ばしてきたことを知らなきゃいけないし、娘が生まれてからはそういったことを親はきちんと教えなきゃいけないと思うようになりました。




漫画の影響で狩猟への憧れが生まれる

影響を受けたのは、ホーリーランド(テレビ化されたらしい)で有名な森恒二さんの「自殺島」という漫画です。

自殺未遂を犯した若者たちが政府の隠謀(?)で無人島に閉じ込めれて、一度は死のうとした人たちが、何もない無人島で生きるということに向き合う話で、主人公はハンターになって色々なことを学びます。

そこには忙しくて生きるということの本質を見失ってしまったぼくたち現代人に必要なことがたくさん詰まっていて、ぼくが狩猟という原始的な行為に憧れるきっかけになりました。

ちなみに漫画の中では無人島で一から狩猟をするので、主人公は自作の弓を使います。
ほぼ原始人!w




山が生きていることを教えてくれた

ぼくは人に「なぜ山に行くのか?」と聞かれたらこう答えます。

「生きていることを実感できるから」と。

ぼくは20代半ばで独立して、それから10年ほど寝ずに働くような日々を過ごしてきました。

納期と支払いに追われながらも成功者という虚像を追いかけつづけた日々は、生きていることを実感することなど皆無で、目まぐるしいほどの勢いで毎日が過ぎていくだけでした。

そんなときに妻の誘いで登山を始めました。(これはホントに感謝してます。)

山に入ると、携帯の電波も入らないことはザラですし、ちょっと深い山になると、街の灯りも届かない、見渡す限り人工物がないなんてこともよくあって、自分以外に頼れるものが何もない状況に置かれます。

何不自由ない現代社会で生きていると、そんな状況に置かれた時に今まで感じたことのない不安を覚えるんです。当たり前にあったものが手元にない不安です。

そして、自然の中で「これほどまでに自分は無力なんだ。」ということを知らされるんです。

さらに、道に迷ったときや、誰もいない夜の闇の中たった一人で過ごすときには、身の危険を感じ、死さえも意識することがあって、どうやって自分の身を守るかを一生懸命考えます。つまり、生きるために何をすべきかを考えるんです。

ひたすら歩いて目的地にたどり着いて、ようやく食料を口にして、心細いランタンの明かりだけで静寂の夜を過ごす。そして朝を迎える。たったこれだけのことで「生きていること」を実感します。

大げさに聞こえるかもしれませんが、「死」を意識しなければ「生」を感じることもありません。普通に生きていても「死」を意識することなんてないじゃないですか。

そういった感覚を山で感じるようになってから、狩猟で動物の「死」と向き合うことは、「生きる」ことの意味や「命」の大切さをを学べるのではないかと思うようになりました。




手に職を持つなら狩猟は最強の術

ぼくは東日本大震災を期に、何かあったときに「生き延びる」には何が必要なのかということを考えるようになりました。

そして、ぼくを含め、現代人は生きる力が足りないと考えるようになりました。

お金というものですべてが手に入ってしまう資本主義の世界は残酷です。生きているのが当たり前になると、生きるために本来必要な力はどんどん失われていきます。

それこそ、ある日突然、無人島に放り出されたら、どれだけの人が生き延びることができるのかと考えたら、きっと多くの人は1ヶ月ともたずに死んでしまうでしょう。

災害が多い昨今ですから、日頃から防災を意識することなども大切なことだと思います。しかしそれだけでは予め容易されたものに依存するだけの一時的な延命に過ぎません。

人は動植物の命をいただき続けれなければ生きていくことはできません。だから生きる力というのは食料を自力で調達できる術を持っているのかどうかだと思うんです。

自力で食料を調達するとなると、作物を育てるか、狩りをするかしかありません。

作物は収穫までに時間がかかりますが、狩りはすぐにでも出かけることができます。これは究極の生きる術であることは間違いありません。

ぼくは南畑へ移住して、もし社会から隔離された生活をすることになっても、自分たちの力で畑で作物を育て、自分で狩りをして食料を調達して生きていけるようになりたいと思っています。

何が起こるかわからない世の中ですしね。備えあれば憂いなし。




那珂川町でも鳥獣による農作物の被害は深刻

我が家でも昨年から南畑で畑を始めましたが、ご多分にもれずサルの食害にあっています。

記事:ついにぼくらの畑にもサルがきた!お猿さんとの知恵くらべの始まり。

那珂川町に限らず、全国でも鳥獣による農作物の被害は増え続けています。

猟師がする害獣駆除といえば、一般的にはイノシシや鹿が一般的で(食べられるから)、もちろんぼくも農家から畑を守ることと、自分たちで食べて消費することを両立できるのがベストだと思ってます。

しかし、高齢化が進み、年々猟師が減り続ける上に、サルの駆除を敬遠する猟師が多い中で、農家が最も悩まされているのもサルの食害なわけで、このあたりは真剣に考えるべき今後の課題だと思います。

ちなみに免許の関係で先日役場に行って、担当の方に話を聞いてきたら、サルは3年ぐらい前に集中的に50頭ぐらい駆除をしたらしく、今はだいぶ少なくないみたいですね。もちろんまた増えるのは時間の問題なのでしょうけど。




狩猟免許の取得に補助金が出る

那珂川町では猟師不足の対策で、免許の取得に係る費用の補助をしています。対象は以下の通り。

1.狩猟免許取得に係る講習会受講料及びテキスト代
2.わな猟免許試験受験手数料
3.わな猟免許試験受験に際し必要な医師の診断料
4.狩猟者登録手数料

わな猟の試験はかなり簡単なようなので、諸費用が補助してもらえるなら、関係する地域で暮らすなら取っておいて損はないよねって思ってます。

↓詳細はこちらをご覧ください。
那珂川町狩猟免許取得補助金について




害獣を捕獲すると補助金が出る

免許がないと捕獲自体が許されていないので、情報もあまり露出していないようで、役場のサイトとかを見てもあまりわからなかったので直接問い合わせてみました。

対象の鳥獣をすべて聞きましたが、サルとイノシシだけ載せておきます。

サル(大人)→30,000円
サル(子供)→23,000円

イノシシ(大人)→7,000円
イノシシ(子供)→1,000円

※一頭あたりで、国と町の補助金を合算した額

補助金目当てで猟をするつもりはありませんが、諸々の出費が軽減できるなら活動もしやすくて大変ありがたい話ですよね。

ちなみに宮崎で猟をしている友人の地域は、サルが5万だそうです。。それだけサルの捕獲をする人がいないってことですかね。。




いずれにしても、猟師が不足していて、自治体からも求められていて、各種補助があるというのが動機の一つになってるのは確かです。

ちなみにぼくは来年の1/20(日)に福岡県八幡総合庁舎で行われる試験を受けるつもりです。平成30年度の最後の試験です。




というわけで、なぜぼくが狩猟免許を取ろうと思っているのかを偉そうに語ってみましたが、実際にもっと若い方で狩猟をしながらブログなどのビジネスと結びつけて生活している、お手本となるような方は結構いて、今後も色々と参考にさせてもらおうと思ってます。

↓きしころさんのブログ
フリーランス農家

ぼくは猟友会の方に知り合いなどはいませんので、これからそういった方たちとの関係作りも必要でしょうし、免許取得だけではなくやることはたくさんありそうですが、南畑に軸足を移しつつ、ゆっくりと学んでいこうと思います。