一難去ってまた一難。まっつんは本当にタダの家を手に入れられるのか!?
最終更新日 2019.8.6
こんにちは。「タダ家シリーズ」の時間です。
前回の記事が12月なので、また3ヶ月も経過してしまいました。
前回、タダでもらえそうな家および設備が、隣の人の土地に大幅にはみ出ていることが仮測量で判明しました。
そこから多少の進展があったので、記録と報告がてら記事にしておきたいと思います。
- タダで土地と家がもらえそうな話シリーズ
- 1.袋地(無道路地)の家がタダでもらえそうなので必死に調べてる話。
- 2.タダでもらえそうな家の現状調査をしてきたよ。
- 3.違法建築!?タダでもらえそうな家は隣(他人)の土地に豪快にはみ出ていた!
- 4.一難去ってまた一難。まっつんは本当にタダの家を手に入れられるのか!?(この記事)
- 5.タダ家の取得まであと一歩!なんだかんだで移住に向けて進んでます!
もくじ
前回のおさらい
まずは、登場人物のおさらいから。
- K隣地さん
- ぼくがタダで取得しようとしている土地の隣地(山林)の持ち主で、その取得しようとしている土地の建物がK隣地さんの土地に越境しているので、その分の土地を文筆してもらおうとしている相手の方です。
- N息子さん
- K隣地さんから土地を買ったNさんの息子で、K隣地さんから購入した土地を相続した現持ち主で、ぼくに土地と建物をタダで譲ってくれると言っている方。
次に衝撃の事実をおさらいします。
現況を示した平面図
赤の太線で囲った範囲が、現持ち主(N息子さん)が建物や設備などで占有している範囲です。
1、2となっている塗りのない白いエリアが、タダでもらえる話になっている土地です。
そして、薄く赤で塗りつぶした範囲が、他人(K隣地さん)の土地、つまりはみ出している箇所ということ。
- 改めて見ても、嘘みたいなはみ出し具合い..(苦笑)
先日仮測量をしてくれた調査士さんから、改めて報告があって、このはみ出している部分の総面積がある程度わかりました。
なんと、約128平米=約80坪
実際に所有している土地の面積(1と2の合計)が「約170坪」なので、「1.5倍」ぐらいの土地を占有していることになります。。
もはや越境というレベルを超えている感じですね。
しかし、想定以上の越境に驚いたものの、もともと越境自体は聞かされていて、そこを文筆(分けて売る)してもらうことは相手方のK隣地さんも当初から了承してくれてました。
あとは、これが一体いくらで文筆してもらえるのか。。
土地代を調べてみた(シミュレーション)
ちなみに、仮測量をする前の段階では、はみ出していると言っても、ほんの少しだろうから、その分の土地を買い取るに慕って、10〜20万もあれば充分な足りるだろう。と思ってました。
ところが、約80坪となれば、想定とだいぶ違うので、ひとまず自分で土地代をシミュレーションしてみることにしました。
実勢価格を直接調べる
- 実勢価格とは
- 不動産の時価のこと。いわゆる相場です。
自分が売り手なら、土地や建物を査定してくれるサービスはいくらでもありますが、自分が買い手の場合はそういったサービスがほとんどありません。
唯一、国土交通省が公開している土地総合情報システムというものがあって、そこでは「実際に行われた不動産取引価格」を地域別で検索できますが、、
その地域でこの時期に何件取引があった。ということはわかっても、特に郊外の場合は売買価格が全然掲載されていません。
中山間部となればなおさらです。。
公示価格を調べて実勢価格を計算する
- 公示価格とは
- 地価公示法に基づいて、国土交通省の土地鑑定委員会が毎年公示する標準地の価格のこと。
公示価格の110%程度が実勢価格らしいです。
先ほどの土地総合情報システムで公示価格も調べられるんですが、、
こちらも那珂川市内で20件ほどの公示があるものの、中山間部はほとんど載っていませんでした。。
- マジで全然使えない。。
路線価を調べて実勢価格を計算する
- 路線価とは
- 国が公表している路線(道路)に面する1㎡当たりの評価額のこと。公示地価の80%が目安とされている
つまり、路線価を80%で割りもどして、110%をかけると実勢価格ということになります。
ただし、路線価は郊外や中山間部などでは設定されていないことがほとんどです。
はい、次。。
固定資産税評価額を調べて実勢価格を計算する
- 固定資産税評価額とは
- 固定資産税、都市計画税、不動産取得税、登録免許税など、土地にかかる税金を計算するための基礎となる額。公示地価の70%が目安とされている
つまり、固定資産税評価額を70%で割りもどして、110%をかけると実勢価格ということになります。
固定資産税評価額については、所有者の委任状があれば、管轄する役所で「固定資産税評価証明書」を取得して調べることができます。
それで取得したのがこれ。
平面図に当てはめるとこうなります。
1の実勢価格を算出
2,199,834÷70%*110%=3,456,882円
坪単価を計算
474㎡≒143坪なので、
3,456,882円÷143坪≒24,174円/坪
- た、たかい。。
2の実勢価格を算出
2,310÷70%*110%=3,630円
坪単価を計算
96㎡≒29坪なので、
3,630円÷29坪≒124円/坪
- や、やすい(笑)
地目が1は宅地で、2は山林なので、その差ということなんでしょうけど、2も建物は含まれてるんですけどね。。
それにしても、宅地と山林でここまで評価額が違うとは驚き。
今回、はみ出している部分は、「山林」と「公衆用道路」なので、そのまま額面通りに考えれば、坪単価は124円なので、80坪あっても9,920円という計算になります。
逆に、宅地を基準に計算すると、1,933,920円ということになります。
- うーん、なんだかどちらも現実的ではないですね(苦笑)
シミュレーションを試みたものの、この土地は適正価格が全くわかりませでした。。
ただ、以前から話している通り、公道も通ってませんし、完全に山の中なので、破格で譲ってもらえることに期待したいところです。
またもや話は平行線かと思いきや、、
さて、前回以降の経過ですが、改めて仮測量をし終えたので、ぼくはその報告のためにK隣地さんに連絡をしました。
- 測量したので、どういう状況か分かりました。
K隣地さん:あんた、俺の立ち合いもなしで測量したんか!?
- あ、いや、仮測量なので、境界確定したわけじゃないので。。
K隣地さん:あ?測量したんやないのか?さっき測量したって言ったやろ?
- いや、だから、状況を把握するために簡易的な仮測量をしたんです。
K隣地さん:じゃぁ測量したわけやないんやな。測量してはっきりしないと話は進まんって言うとるやろ。
- いや、だから、ぼくとしてはいくらで文筆してもらえるかわからないと、その土地を譲ってもらってそこに住むかどうかは決められないので、現段階で多額の出費になる測量することはできないんですよ。。
K隣地さん:・・・。
- じゃぁどうしたらいいんですか?
K隣地さん:じゃあN息子を連れてきなさい。これは私とN息子の問題なんだから。
結局、その80坪の土地をいくらで文筆するつもりなのかは言及せず。。
じゃぁ最初から「N息子さんと話さないと何も進まない。」って言ってくれれば良かったのに。。
という、不満はもちろん飲み込みました(苦笑)
「今の持ち主」と「隣地の持ち主」がご対面
結局K隣地さんは、N息子さんが義理を立てて、きちんと謝罪するなりしないと、何にも話を進める気はなかったんでしょうね。。
N息子さんは父親からは建物がはみ出している事実を知らされていないまま相続していました。
つまり、ぼくがK隣地さんから「あの家は俺の土地にはみ出してる』と言われて、それを不動産屋を経由して聞いて、初めて越境の事実を知ったわけです。
そして、やっと2人は対面することになりました。
自分の土地にはみ出て家を建てられてしまった人
VS
他人の土地にはみ出た家を相続してしまった人
こうして見ると、なんだかどちらも被害者っぽいですね。。
懸念されたのは、K隣地さんが「これまではみ出しているのをずっと放置してたんだから、使用料を払え。」とか言い出さないか。
また、それを言い出したら、N息子さんは想定外の出費が発生するので、ぼくにタダで譲ってくれるはずだったのに、その分の出費をカバーするために、タダではなく金銭を要求する可能性があるということ。
結果、K隣地さんは「面と向かって謝罪してくれたので、これまでのことは全て水に流します。」と男気を見せてくれました。
ただし、K隣地さんは、はみ出した土地は、N息子さんに文筆すると言っていて、それが済んだらぼくに譲るなり好きにすればいいとも言っています。
つまり、N息子さんがK隣地さんからはみ出ている分の土地を購入して、建物が越境していない状態になってから、ぼくが改めてN息子さんから土地を譲り受けるという流れになります。
もちろん、N息子さんがK隣地さんに支払った土地代は、後からぼくがN息子さんに支払うことになるわけですが、一時的だとしても土地代やを負担することをN息子さんが合意してくれるのか。
一難去ってまた一難とはまさにこのこと。。
ちなみに、文筆する土地代をK隣地さんがいくらぐらいで考えているのかは、未だに不明なので、現段階では何とも言えないですね。
移住希望者の身辺調査?住民投票?
K隣地さんとN息子さんの対面が終わってから、対面に立ち会った不動産屋からこう言われました。
不動産屋:今月末に地域の総会があって、そこでK隣地さんがまっつんのことを集まった住民に話すから、まっつんのことをきちんと知らないといけないから、来週の土曜に家に来るようにK隣地さんが言ってます。
どうやら、ぼくがどんな奴なのかを近隣住民の皆さんに説明して、予め承認を得るという感じのようです。
もちろん、ぼくとしては知られて困ることはないので、二つ返事で訪問することを了承しました。
そして、その週の月曜になって、日程の確認のためにK隣地さんに電話連絡を入れました。
- 今週の土曜にお伺いする件ですが、妻と娘も連れて行ってもいいですか?
K隣地さん:あんたさ、不動産屋がフリーって言ってたけど、なん?無職ってことか?
どうやら、不動産屋の方から「フリーで仕事されている方」と聞いて、「フリー」の意味を理解できずに、ぼくが無職で怪しいやつなのではないかと思ったようです。。
ちなみに、ぼくはK隣地さんに最初にお会いした際に、webの仕事をしていることを伝えてましたが、全く覚えていないようなので、法人登記をしていて代表者であることを会社名なども含めて、改めて説明しました。
それ以外にも、娘や妻のことも色々と聞かれて、最終的には、、
K隣地さん:わかった、じゃああんたのことは信用して、次の総会であんたのことをみんなに話すから、もう土曜は来んでいいよ。
ということになり、なんだか腑に落ちませんでしたが、まぁ信用してもらえたということで良しとしました。
そんなわけで、現段階で残っている課題は以下の2つ。
- 周辺住民からの同意が得られるか
- はみ出した土地をいくらで譲ってもらえるのか
とりあえず、総会での話がどうなったかの結果待ちです。
- タダで土地と家がもらえそうな話シリーズ
- 1.袋地(無道路地)の家がタダでもらえそうなので必死に調べてる話。
- 2.タダでもらえそうな家の現状調査をしてきたよ。
- 3.違法建築!?タダでもらえそうな家は隣(他人)の土地に豪快にはみ出ていた!
- 4.一難去ってまた一難。まっつんは本当にタダの家を手に入れられるのか?(この記事)
- 5.タダ家の取得まであと一歩!なんだかんだで移住に向けて進んでます!