生きるコストを下げない限り、経済弱者のぼくらは自由になれない。
最終更新日 2019.8.6
昨年の6月に「タダでもらえそうな家」の話が舞い込んでから、早や9ヶ月。
未だ、取得の目処は立ってませんが、今のところは諦めずになんとか取得しようと努力を続けています。
詳細は「タダ家シリーズ」を見てもらえたらと思いますが、持ち主が「タダでもいいから」と言ってるだけに、その家には問題があるわけです。。
- タダで土地と家がもらえそうな話シリーズ
- 1.袋地(無道路地)の家がタダで手にもらえそうなので必死に調べてる話。
- 2.タダでもらえそうな家の現状調査をしてきたよ。
- 3.違法建築!?タダでもらえそうな家は隣(他人)の土地に豪快にはみ出ていた!
しかし、ぼくからしたら、タダであることを差し引けば、そんなこと大した問題ではない。と思っています。
ところが、この9ヶ月の間に、リアルでこの話をした人の中に、ぼくが「タダの家」に固執していることを理解できない人がたくさんいました。
正直かなり驚きでしたが、よく考えると、ぼくは運良く気が付いただけなのかもしれないと思ったので、ぼくが「なぜタダの家に固執しているのか?」について、今日は書いておこうと思います。
どなたかの参考になれば幸いです。
もくじ
生きるコストが高すぎる。
生きていく上で、どうしてもかかるお金がありますよね?
それが生きるコストです。
例えば、ぼくの場合だと、ざっくり15万ぐらい。
↓内訳はこんな感じ
- 家賃(3LDKマンション) 5.8万
- 水道光熱費 1万
- 駐車場(2台) 0.9万
- 車両費(ガソリン、保険)1万
- 食費 4万
- 携帯代(格安SIM×2台) 0.5万
- 教育費(4歳児1人) 1万
つまり、ただ生きていくだけで、毎月15万かかるんです。
逆にいうと、最低でも毎月15万ぐらいは手取りで稼がないと生きていけないということです。
ぼくは、ある時から「この生きるコスト」をすごく重荷に感じるようになりました。
ちなみに、実際には、税金、健康保険料、年金、娘の習い事、離れて暮らす息子の養育費、借り入れの返済、交遊費、趣味にかかる費用等々、ぼくの場合はもう10万ぐらいは平気でかかります。
収入は誰も保証してくれない。
日本にはベーシックインカムがありません。
それは「生きるコストは自分で稼げ。」ってことです。
先ほど、ぼくの場合は、生きるコストが15万ぐらい必要で、他にも諸々含めると、贅沢しないでも25万ぐらいはかかってしまうと書きました。
確かに、15万ならまだ「どうしても稼げない額ではない」かもしれません。
しかし、25万となれば「どうしても稼げない可能性が十分ある」と思います。
さらに言うと、何かしらの事情で、仕事ができなくなって収入がゼロになる可能性だってあるわけです。
- ぼくのように事業主の場合は、失業保険さえありません。
そうなった時に誰も助けてくれない。貯金もない。となった時に、どうやって生きていけばいいのか?
そんな不安を抱えながら、生きていかなければいけないのが今の日本です。
「それでも家族や仲間がいれば幸せです。」とかぼくは言えません。
30〜40代の半数近くは貯金がほとんどない
もし、十分な貯金があれば、心に余裕を持って生きていけるのも確かです。
貯蓄大国と言われて久しい日本ですが、現状はどうでしょうか?
SMBCの金銭感覚調査で、30〜40代の半数近く(47.7%)が貯金額50万以下という実態が明らかになりました。
- 20代の若者ならまだしも、30〜40代ってのは切実ですね。。
これが働き盛りと言われる世代の実態なんです。もちろんぼくにも当てはまります。
もしもの時にどうやって生きていけばいいのか?と言う不安を抱えて生きている人たちがそれだけいるってことです。
貯金したくてもできない現状
先日、Twitterで話題になったツイート
NHK「今日のあさイチ」で紹介された、人々の生活苦を示す貴重なデータ。年収700万円の手取り額が、2002年に587万円→2017年に537万円へと年50万円も減少している。しかもこの間に消費税は5%→8%へ上昇。「貧困層の固定化」に加えて「中間層の解体」が急速に進行している。 pic.twitter.com/y2fhnobWOj
— 大内裕和 (@ouchi_h) 2019年3月6日
さらに、消費増税が襲いかかってこようとしています。
ただでさえ収入は上がらないのに、所得がどんどん減っていく中で、どうやって貯金しろと言うのか。
これでも、安倍政権は「株化は上がり、経済は回復しつつある」とのたまう始末。
- もはや正気の沙汰とは思えない。。
もちろん、言うまでもなく、日本国内の格差はどんどん拡大しているので、経済的に豊かな人たちは、更に豊かになってるんですけどね。
いずれにしても、貯金をするために収入を増やすなんてことは夢のまた夢というのが現実です。
経済弱者は住居費用を削減すべき
生きるコストが高くて、収入は下がる一方、貯金もできない。
そのせいで、常に心に不安を抱えながら生きていく。
まさに典型的な経済弱者です。
どうしたら、この綱渡りの人生を脱することができるのか、ぼくは必死で考えました。
辿り着いたのは、これ以上下げれることができないと思っていた「生きるコスト」のうち「住居」のコストを下げること。
ローンを組まずに家賃のかからない家を手に入れるための方法でした。
貧乏人が地方都市の郊外に移住するための完璧な方法を思いついてしまった。
そして、ぼくは土地を探し始めました。
そうしているうちに、偶然にも「タダでもらえそうな家」の話が舞い込んできたんです。
10年で800万!?稼ぐより削減の方が確実
これがどれだけ重大なことか理解していない人は多い気がします。
ぼくの場合ならこういうことになります。
家賃+駐車場=6.7万円/月
6.7万円×12ヶ月=80万円
80万円×10年=800万円
これが全部なくなった場合には、10年間で800万円の節約になります。
10年後には800万円の貯金できているとも言えます。
- めちゃくちゃ大きいですよね?
ここで重要なのは、確実に800万円が節約できるということです。
例えば、、
自分で事業をしている人だったら、年間に80万ぐらいなら、ちょっと状況が変われば、売上を増やすことができそうに思えるんです。
サラリーマンでも、副業で年間80万ぐらいなら、頑張ればなんとかできそうな気がします。
そして何よりも、コストを減らすことよりも、所得を増やすことの方が「かっこよく見える」ので、ついそっちを目指したくなるんです。
ぼくもそうでした。一時ははかなり儲かっていたので、無理してコストを下げることよりも、売上を回復される方が現実的に思えたし、それを目指すべきだとずっと思ってました。
しかし、もし年収が80万増えたとしても、今度はそれ以上に下がる可能性は多いにあるし、仕事を続けられない状況に陥る可能性があります。
つまり、同じ金額がまかなえたとしても、
コストの削減=セーフティゾーンになる
所得アップ=セーフティゾーンにならない
それを「生きるコスト」のうち、大きな割合を含める「住居」の費用ですることで、得られるセーフティゾーンの絶大さは言うまでもありません。
実はこれ事業でも同じことが言われてます。
事業で経営不振に陥ったり、資金繰りに困ったりしたときは、まず売上を増やすことよりも、事業そのものや経費を縮小するのが鉄則なんです。
もちろん理由は同じでその方が確実性、継続性があるからです。
多少の条件が悪くてもタダに勝るものはない
ここまで話したことは、理屈的には誰でもわかる簡単なことなんですけどね。
今回の物件のように、中山間部で不便だったり、私道トラブルのリスクがあったりすると、、
あーうちはそこまではちょっと。。
ほとんどの人はこう言います。
- え、なんでそうなるの?
街まで遠いとか、冬は雪が積もることがあるとか、小学校が遠いとか、、そんなことがなぜ「タダの家を逃す理由」になるんでしょうか。ぼくには理解できません。
- もしもの時にどうやって生きていくのか?という不安を抱えて生きていく。
- ちょっと不便だけど「その不安」から解放されて生きていく。
このどちらかを選べと言われたら、考える余地はないと思うんですけどね。。(もしもの時に備える貯金が充分にある。という人は別として)
だから、ぼくは考えるまでもなく「タダの家に固執している。」わけです。
鎖に繋がれたような人生から抜け出すために
ぼくのここ数年の年収はざっくり500万前後です。
「意外と年収まともじゃん。」と思う方もいるかもしれません。
しかし、問題は「収支に余裕がない」「貯金がない」ということです。
- ついでに借金もまだ結構ありますしね。。
「収支に余裕がない」「貯金がない」ということは、人生に選択の余地がない。つまり「自由ではない」のと同じです。
ぼくは事業主ですが、
やりたくなくてもやらないといけない仕事があります。
今の仕事を全て捨てて、一から別のことにチャレンジすることもできません。
1年間仕事を休んで、旅に出てリフレッシュすることもできません。
それが普通でしょ。みんな我慢して生きてるんだよ。
そうかもしれません。
でもぼくはそんな経済弱者として、色んなことを諦めなくちゃいけない人生は嫌なんです。
だから、自由になるために、自由になるまで、一旦は生きるコストを下げようと思っています。
まとめ
偉そうなことばかり言いましたが、生き方に正解はありません。
どうするのが一番生きやすいのかを自分なりに考えて、一人ひとりがきちんと考えて選択することが大切だと思います。
もし、一時的な欲求や世間の常識に捉われている方がいたら、今一度よく考えてみてはいかがでしょうか?