知らないと恥ずかしい!?[市になると変わること]ってなーに!?
最終更新日 2019.2.15
ついに那珂川市誕生まであと2日となりました!
- めっちゃ台風きてるやん。。
さて、那珂川町(特に行政)は予てよりずっと目指してきた市への昇格がつい叶うわけですが、改めて考えると住民のほとんどがこう思います。
市になったら実際に何が変わるの?
恥ずかしながらぼくも住所が変わること以外はよくわかっていませんでした。。
というわけで、今回は市になると実際に何が変わるのかを調べてみましたので、まとめてみます。
もくじ
市になると予算が増えるって本当?
巷ではまことしやかにこんな話を耳にします。
市になると予算が増えるんじゃないの?
市になると税金が上がるんじゃないの?
確かになんとなくそんなイメージありますよねー
しかし、答えはNOです。
どちらも市になったからといって、変わるものではありません。
おそらく予算が増えるというイメージは、市になると国からもらえるお金が増えそうなイメージがあるんだと思いますが、それに当たる地方交付税は地域の格差をなくすためのものなので、市になって増えるようなものではありません。
また、予算のもとになる歳入(いわゆる行政の収入)の大きな割合を占める税収(税制)も変わりませんので、予算の増えようがないわけです。
市になって住民が払う税金が上がるなんて堪ったもんじゃありませんよね。せっかく増えた人口も減ってしまいますし。
- 来年は消費税も上がるのにそんなことしたらシャレにならん。。
福祉行政の違い(主に福祉事務所の設置)
住所が変わること以外に、住民にとって一番身近な違いは「福祉行政」のようです。具体的には福祉事務所の設置が義務付けられ、関連する事務が県から委譲されます。
福祉事務所が設置されると、現在県が行っている障害児福祉手当の認定や生活保護の決定、児童虐待など子育てに関する家庭児童相談などの事務は、市が直接行うことになります。(他にも色々あります。)
障害児福祉手当の認定や生活保護の決定などを市が直接できるというのは、本当に困っている人たちにとってはスムーズに支援を受けられるようになるので確かに良いですね。
しかし、その辺りについてはデメリットもあって、例えば生活保護は決定の権限が与えられる代わりに、経費の一部(3/4)は市が負担しなければ行けなくなったり、福祉行政では他にも新た会福祉主事の配置、家庭児童相談室の設置母子自立支援員の配置などがあり、福祉専門職員など3人程度の増員となる見込みらしく、その辺りも確実に経費の増加になります。
ちなみにこういった権限の全てまたは一部を地方行政が担うことを、いわゆる地方分権と言うわけですが、数年前に地方分権とメディアでよく耳にしてましたが、そもそも町だと大して関係のない話だったわけですね。
- そうだったんだ。全然知らんかった!(恥)
今後、地方分権が進めば、これまで以上に市だけに委譲される権限が増えるでしょうから、自分たちのことは自分たちで決めるという意味では良いことだと思います。
那珂川町に限らず、行政は町から市に昇格する際には、この福祉など住民サービスが向上するというのを売りにしてますが、きちんと向上するかはこれからの役所の方たちの仕事次第でしょうから、この点は頑張ってもらうしかないですね。
那珂川は子育て世代が増えてますし、子育て世代(若者)がもっと増えていかないと未来は明るくならないので、特にそういった層に支持されるサービスが向上することに期待したいところです。
その他の違い
役場のサイトにある「市になると変わること」という案内を見る限りでは、あとは以下の2つぐらいです。
選挙制度
市になることで告示日や供託金、選挙運動に使用できるはがきの枚数などが変わるそうですが、これはほとんどの人が興味ないと思うので割愛します。
しかし、選挙と言えば変わってほしいことがあります。前回の町長選挙は候補者が一人しかおらず、現町長の武末さんは「無投票」で当選してますので、市になることによって、市政へのやりがいを感じて立候補をしてくれる人が少しでも多く現れるといいですね。
武末さんがそうだとは思ってませんが、政治家が安泰になっていいことなんてありませんからねえ。
議会制度
議決を必要とする事項が変わります。
工事契約などは、町だと5,000万円以上だったのが、市になると1億5,000万円以上に。
財産の取得売買は、町だと700万円以上だったのが、2,000万円以上以上に。
つまり、議決を必要とせずに、首町の判断で自由に使えるお金が増えるということですね。まぁ人口が増えて市になっているので、予算規模も増えるし、当然といえば当然なんでしょうけどね。。
- どうか血税のムダ遣いだけはご勘弁をー(;人;)
そんな感じで、公式に変わることはそのぐらいのようです。
じゃぁなんで、そんなに市になりたかったんでしょう?
那珂川町は、前回の国勢調査で市になる要件である人口5万人をめでたく突破したわけですが、実はその4年前の国勢調査では5万人を目指した結果、49,780人であと一歩届かず、という苦汁をなめています。
その上で、「次こそは!」と、行政は4年間あらゆる策を講じて、やっとの思いでついに達成したという経緯があって、つまりそれだけ市になりたかった理由があったんです。
市になるとイメージが格段にアップする!?
- らしいですよ。。
行政はおそらく何よりもこのイメージアップが狙いなんでしょうね。。もちろん、このイメージの向上=流入を増やせる(人口増加)という前提でしょうけど。
特に企業の誘致や若い世代を呼び込むには、町(郡)と市では全然違うみたいです。
まぁ確かにぼくも若い頃は「田舎=ダサい」とか、自分の住所が「郡」だったら恥ずかしいみたいな偏見とかはありました。
でも、それって年齢だけでなく、時代の流れでも徐々に価値観は変わってきてると思うんですけどね。
UターンやIターンなど、好んで田舎暮らしをする若者は増えてますし、企業にしても通信技術の発達によって、都会にオフィスを置くメリットって格段に少なくなってますからね。
ぼくなんかは、せっかく南畑の中山間部に移住して、これから里山暮らしを満喫しようと思っているのに、せっかくの「町」が「市」になったら萎えるわーとか内心では思ってます。
- 本音を言えば、村になってほしいぐらい。(むしろ降格?w)
とまぁ、勝手な憶測も含んでますが、当たらずと雖も遠からずだと思います。
まとめ
なんだか釈然としない話になってしまいましたが、まぁ行政が那珂川を発展させたい、もっと良い町にしたいと思って市政が始まることに変わりはないわけです。
しかし、市になったら劇的に何かが変わることなんてなくて、結局はこれからが全てなんです。
そして、何よりも住民としては、イメージより実態の方が大切です。
仮にイメージが向上して人口がドンドン増えていったとしても、住民が幸せになるとは限らないじゃないですか。人が増えれば争いごとも増えるし、増えた人たちの質によって町は良くも悪くもなりえますから。
だから、イメージや便利さなどではなく、住民の幸福度が高い町になっていってほしいです。それこそが住みたくなる町であるとぼくは信じてます。
自分たちが幸せになることをきちんと考えられる人たちが集まる町はきっと良い町になっていくはずです。
ぼくも幸せになるためにまだまだ頑張らなきゃ。